香川 靖雄先生
女子栄養大学 栄養学部 教授
(女子栄養大学大学院,女子栄養大学短期大学部,香川調理製菓専門学校)
東京大学大学院 第二基礎医学 博士課程修了 博士。生体エネルギー学、人体栄養学、分子生物学を専門とし、栄養学に関する著書多数。 1996年4月紫綬褒章(第2552号)、2006年11月瑞宝中綬章(第11846241号)を受賞。栄養学に関するテレビ出演多数。
トップ>葉酸サプリはどうして必要?>葉酸とは?必要な理由と摂取のポイント>葉酸知りたいこと100>「食事性葉酸」ってなに?
「食事性葉酸」はポリグルタミン酸型葉酸と呼ばれる構造を持ち、食材に含まれる葉酸のことを指します。これに対してサプリメントなどに含まれる合成葉酸はグルタミン酸が1つしか付いていない最も構造が簡単なプテロイルモノグルタミン酸(以下モノグルタミン酸)で、これは85%が利用されます。ポリグルタミン酸型葉酸は小腸でコンジュガーゼという酵素でモノグルタミン酸型に分解されて始めて吸収できるのです。米国の食品栄養委員会(Food and Nutrition Board:FNB)はモノグルタミン酸(合成葉酸)を食物と一緒に摂取した場合は85%が利用され、食事性葉酸の相対生体利用率は50%と設定しています(下図)。