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ゆうこすさんと産婦人科医が考える、結婚・出産の予定に関わらず大切な「プレコンセプションケア」についてのトークセッションイベントレポート
国際女性デーを迎える週末の3月11日-12日に東京のLifork原宿にて、女性をエンパワーメントするフェムテックイベント「WEHealth 2023 sponsored by エレビット」が開催され、「エレビット」が冠スポンサーとして参加し、トークセッションや展示ブースの出展を実施しました。本イベントには2日間で延べ約1,500名もの来場・参加があり、広く一般女性がプレコンセプションケアの大切さを学ぶ機会となりました。
ここでは、イベント1日目に、会場とオンライン配信で開催されたエレビットトークセッション「プレコンセプションケア~結婚・出産を考えていても考えていなくても、いま知っておくべきこと~」の様子をご紹介します。
プレコンセプションケアとは
~若い世代から妊活世代のための健康づくり〜
今回のテーマは、妊活されている人たちの間で徐々に浸透してきている「プレコンセプションケア」です。しかし、全体の認知度はまだ低く、会場内には知らない方も多くいらっしゃいました。
佐藤先生いわく、「プレコンセプションケアとは、妊娠や受胎前から始める体をケアする取り組み」とのこと。さらに「広い意味でいえば、若い世代のための健康づくりととらえていただければと思います」とお話されました。
さらに、プレコンセプションケアには、「今、自分が健康になって元気に過ごす」、「将来、自分が元気に生きていくための体づくり」、「次の世代に生まれてくる赤ちゃんのために、今できることを考える」という、大きく3つの目的があることを教えてくださいました。そのためにも、食事や自分が持っている病気、精神状態、喫煙や飲酒、生活習慣など、ひとつひとつチェックしていくことが大切です。
ハッピーオーラのヒミツとは?
~ゆうこすさんが実践するプレコンセプションケア〜
「実はこの話をいただくまで、プレコンセプションケアのことを知らなかったんです」というゆうこすさん。
しかし、「今お聞きして、めちゃくちゃプレコンセプションケアしてます!」と驚いていらっしゃいました。
実はゆうこすさん、起業したのち、生理が1年間来ないということをきっかけに、自分の健康を見直したそう。例えば、週に2回の運動、1日8時間の睡眠、タンパク質やビタミンを意識して取る、サプリメントで足りない栄養素を補う、生理周期を見直したり、ピルを飲んだり、といったことを実践しているそうです。「夫も健康や食事についていろいろ調べて協力してくれる」と話されていました。
さらに、「続けることでめちゃくちゃ健康になって、前向きになって、ハッピーオーラが出ています」と、笑顔で語り、佐藤先生も「すばらしいですね」と絶賛されていました。
自分の体にもっと目を向けてほしい!
~佐藤先生からのメッセージ〜
「若い女性は特に、自分の体に対して目を向けることが少ないのかなと思っています。ちょっと気を付けると体が変わってくるということを、ぜひ知ってほしいです」と、呼びかける佐藤先生。
これから妊娠を考えている人に向けて「プレコンセプションケアをしましょう」といえば、関心を持ってもらえるかもしれないけれど、将来子どもを産むかどうかまだわからない若い世代は、体調が悪くならない限り、ピンとこないかもしれないと心配されていました。
それでも、なぜ若い女性にプレコンセプションケアを取り入れてほしいと思われているのでしょうか。日本の女性は生理前になると調子が悪くなる人が多く、生理中はおなかが痛いのはしょうがないという風潮があり、髪の毛がパサパサする、肌の調子が悪いといった、美容に関する不調も多いそう。
佐藤先生によると、「今の食事ではどうしても炭水化物が多くなり、葉酸、鉄分、ビタミンB群などが不足しがちで、こうした栄養の不足が不調の原因になることもある」とのことでした。
妊娠前からしっかり取っておきたいのに、特に足りていない栄養素が葉酸
話は弾み、プレコンセプションケアにおいて、特に重要な栄養の話で盛り上がりました。「不妊治療を専門でやっていますが、クリニックに来ていただく患者さまの8~9割ほどが鉄不足で、しかも葉酸不足の方も多く、サプリメントからも取っていない方がほとんど」という佐藤先生。精神的に不安定だったり、イライラしたり、鬱っぽくなるのは、鉄、亜鉛、ビタミンD、葉酸が大きく関わっているそうです。
その中でも、葉酸は、細胞を作ったり、赤血球を作ったりするとても大切な栄養素。貧血の症状が出たり、妊娠を考えたときに初めて意識する方もいます。しかし、実は、赤ちゃんの障害である「二分脊椎」の病気を防ぐことにつながるため、妊娠を考える前から、葉酸をサプリメントでとっていることが大事だといいます。そして、女性だけでなく男性も葉酸が足りないと、ホモシステインという悪玉アミノ酸が減り、血栓ができたり、心筋梗塞を起こすとも言われていることから、「男性も積極的に葉酸を取るといいですね」とお話してくださいました。
さらに、「葉酸は特に緑黄色野菜に含まれていますが、水溶性ビタミンのため、毎日たくさん取らなければならず、妊娠中に食事から取らなきゃいけない葉酸の量はアボカド3つくらいです」と佐藤先生。「同じものは難しいですが、基本はいろいろなものを食事で食べて、足りないときはサプリメントで補うのがいいですね」と教えてくださいました。さらに、葉酸サプリメントを選ぶポイントとして、お医者さんが推奨するサプリメントであれば、基本的に大丈夫でしょう。葉酸を過剰にとりすぎることはあまりないけれど、厚生労働省から上限量が決まっているので、それを守って適切な量をとりましょうと話し、「一番大切なことは、続けていくこと」というメッセージに来場者たちも大きくうなずいていました。
自分を大切にする時間を楽しむ
~ご自愛について~
最後に、今回のWeHealthのテーマである「ご自愛」について、おふたりからとても興味深いお話を伺うことができました。
恩師の奥さまから手紙をいただいたときに、最後に「ご自愛くださいませ」と書いてあったのを見ていい言葉だと思い、それからメールや手紙の最後には、必ずご自愛くださいませとつけるようにした佐藤先生。自分のことを愛してあげる、褒めてあげる、心を休ませてあげることが大事だと話されました。
ご自愛の時間を確保するのに、Todoリストを活用しているというゆうこすさん。筋トレをする、お風呂に長時間入る、料理を作る、睡眠をとるなど、あらかじめスケジュールに入れておけば、忙しくて時間がないときでも意外とできるといいます。そして、「『今日はもう満足したから寝る!』といって寝て、運動もしているから睡眠の質が上がり、心がすごく前向きになってます。ネガティブをポジティブに変えられる天才だと思います」と話すゆうこすさんから、会場のみなさんも大きなパワーをもらっていました。
プレコンセプションケアを提案する側の佐藤先生と、プレコンセプションケアを実践する側のゆうこすさん、両者のお話を聞くことができ、気持ちが前向きになる有意義な時間となりました。
妊活のためはもちろんですが、女性が美しく、健康で過ごすためにも実践してほしいプレコンセプションケアについて、自身の身に置き換えて考えることができる、そんなトークショーとなりました。
開催概要
【トークセッション】
タイトル:ゆうこすと佐藤先生が考える、「プレコンセプションケア」~結婚・出産を考えていても考えていなくても、いま知っておくべきこと~
開催日時:
2023年3月11日(土) 開催時間:12:00~12:45 (受付開始 11:00)
登壇者:
ゆうこす(菅本裕子)さん
佐藤 雄一 先生(産科婦人科舘出張佐藤病院 院長 / 佐藤病院グループ代表)
佐藤雄一先生 プロフィール
順天堂大学医学部大学院卒業。順天堂大学付属病院勤務を経て、平成12年より産科婦人科舘出張佐藤病院勤務。生殖内分泌や腹腔鏡手術が専門。医学博士、順天堂大学産婦人科非常勤講師、日本産婦人科学会専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医、日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 など
内容:
プレコンセプションケアについての説明、ゆうこすさんの考える健康管理、プレタナルサプリメントについて、ほか
【WEHealth(ウィーへルス) 2023 私を愛でる2日間 開催概要】
開催日時:
2023年3月11日(土)、2023年3月12日(日)11:00~19:00
会場:
LIFORK原宿(商業施設WITH HARAJIKU 3階) およびオンライン配信
https://lifork.jp/harajuku/access.html
アクセス:JR原宿駅から徒歩約1分(東京都渋谷区神宮前1-14−32)
入場料:
無料(入場チケットの申し込みが必要。当日会場での登録も可能)
https://wehealth2023.peatix.com/
SNS:
https://lit.link/wehealth (Instagram、Twitter)
内容(予定):
- フェムテックやご自愛のアイテムが並ぶ、展示&販売ブース
- 豪華ゲストによるトークセッション
- ワークショップ
- 助産師無料相談ブース
- 新たな発見がある「フェム発掘スポット」、来場者プレゼント
問い合わせ先:
株式会社ステルラ info@sutelura.jp
Last Updated : 2023/Apr/6 | CH-20230406-15