
香川 靖雄先生
女子栄養大学 栄養学部 教授
(女子栄養大学大学院,女子栄養大学短期大学部,香川調理製菓専門学校)
東京大学大学院 第二基礎医学 博士課程修了 博士。生体エネルギー学、人体栄養学、分子生物学を専門とし、栄養学に関する著書多数。 1996年4月紫綬褒章(第2552号)、2006年11月瑞宝中綬章(第11846241号)を受賞。栄養学に関するテレビ出演多数。
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体内で葉酸が効率よく働くにはMTHFR(メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素)という酵素が必要です。この酵素を作る遺伝子(DNA)には個人によって小さな違い即ち多型があります。このDNAの多型をMTHFR遺伝子多型といいCC型、CT型、TT型の3種類があります。なかでも日本人女性の64.9%は葉酸の働き度合が低いCT型、またはTT型の多型を持っていますから、日本人女性は葉酸を体内で利用しにくく、葉酸が不足しやすい人が多いことがわかります。将来、健康な赤ちゃんを迎えるためにも、意識的に葉酸の摂取を心がけましょう。
※1 Kuroda K et al.: Nutrients 2021; 13(4):1381-1391.より作図