トップ >妊娠TOP > 妊娠10ヶ月カレンダー > 妊娠2ヶ月(4~7週)
妊娠2ヶ月とは、妊娠4~7週までをさします。妊娠初期にあたり、生理予定日になっても生理が来なくて、多くの人が妊娠していることに気づき始める頃です。この時期の赤ちゃんの様子はどうなっていて、お母さんの体にはどのような変化が現れているのでしょうか。それぞれみていきましょう。
妊娠2ヶ月(4~7週)の赤ちゃんの発育
胎児の大きさ
身長:~16㎜
体重:約1g
ブルーベリーくらいの重さ
この時期の赤ちゃんは、さかなのようにエラやしっぽのある胎芽(たいが)といわれる状態です。この頃になると、脳と脊髄へ発展する神経管や心臓、胃、消化管、眼、耳、手、足など、さまざまな器官が作られていきます。
また、直線的だった姿勢がだんだん曲がったように変わってきます。妊娠2ヶ月の終わり頃には、心臓や肋骨(ろっこつ)などが完成。手足が伸びてきて、顔と首、眼、鼻、口がわかるようになってきます。そして、こうした成長の代わりに、原始的な尾部は短くなっていきます。
6週頃になると赤ちゃんの心拍を確認することができます。生理が遅れている、市販の妊娠検査薬で陽性反応が出たなど妊娠の兆候が見られたら、すみやかに産婦人科を受診しましょう。出産したい病院やクリニックによっては予約枠が早期に埋まることもあります。ご自身のバースプランに合いそうな候補を検討し、初回受診前にはホームページなどで持ち物などを確認しておくと安心ですね。
妊娠2ヶ月(4~7週)のお母さんの体の変化
この頃のお母さんは、乳房が張る、おしっこが近くなる、便秘になる、体がだるい、いつもより疲れるといった症状が現れてきたり、つわりの症状が出てくる人もいます。しんどいと感じるときは無理をしないでくださいね。
生理が来ていないことに気づいて、妊娠しているかもと気づくのもこの時期です。子宮はグレープフルーツほどの大きさになり、腰のあたりを圧迫するので腰痛になる妊婦さんもいます。
普段の生活の中で気をつけたいこと
飲酒とたばこ
妊娠がわかったら、お酒を飲むのを控えるようにしましょう。妊娠中の飲酒は、赤ちゃんの先天異常や発育不全を引き起こすこともあります。
妊娠を考えるようになった段階で、喫煙はやめましょう。タバコは体中のすべての臓器に影響があるだけでなく、流産、早産、前期破水、低出生体重など、たくさんのリスクがあります。
また、受動喫煙をしないために、パパや同居家族にも、禁煙するか家では吸わないように協力してもらうといいですね。
妊娠初期の服装
妊娠初期は、つわりがある人が多く、服や下着で締め付けられて気持ち悪くなることもあります。マタニティウェアや、ノンワイヤーのブラジャーなど、ゆったりとした服装がおすすめです。
高いヒールの靴、ミュールやサンダルなど脱げやすい靴は、腰に負担が掛かり、転んでしまう危険もあるため、履くのを避けた方が安心です。
妊娠中はこれらの栄養素をしっかり摂りましょう
炭水化物は、エネルギー源となるため妊娠中は欠かすことができません。1日3食、ごはんやパンなどの主食を食べるよう心がけましょう。また、筋肉や血液、ホルモンなどを作るために欠かせない栄養素がたんぱく質です。肉や魚などの動物性たんぱく質と、大豆製品や穀物に含まれる植物性たんぱく質をバランスよく取りましょう。
赤ちゃんの脳や脊髄を作る際には葉酸が必要です。特に妊娠初期には十分に葉酸を摂りましょう。また、強い骨と歯を作るためにはカルシウムが必要です。
また、ママが貧血にならないためにも、積極的に鉄分をとりましょう。ほかにも、カルシウムの吸収に役立つビタミンD、野菜に含まれる非ヘム鉄の吸収を高めるビタミンC、たんぱく質の合成にかかわって皮膚や粘膜の健康を助けてくれる亜鉛をはじめ、ビタミン・ミネラルなどさまざまな栄養素が必要となります。
つわりなどで十分に食べることが出来ない場合は、お医者さんと相談してサプリメントなどで栄養補給するのもよいでしょう。
妊婦特有の症状について
つわり
つわりとは、妊娠初期の妊婦さんによくみられる症状で、吐く、においが気になる、食べ物の好みが変わる、眠い、だるいといった症状があります。また、頭痛、イライラする、便秘、頻尿、のどが渇く、といったこともつわりの一種です。つわりのピークは妊娠7~11週頃で、12~17週頃にだんだん落ち着いてくるでしょう。
つわりでつらいときは「こまめに水分補給をする」、「ゆったりとした服装で過ごす」、「ゆっくり呼吸をする」といったことを心がけ、無理をしないようにしてくださいね。
妊娠悪阻(にんしんおそ)
つわりが重症化してしまい、食べ物も水も受け付けなかったり、体重が減ってしまったり、尿にケトン体がでたり、といった症状がある場合「妊娠悪阻」の可能性があります。
症状がひどい時には、安静にして少量の食事や水分を何回かに分けて摂りましょう。つわりには個人差があり、またつわりなのか妊娠悪阻なのかは自分では判断がつきにくいものです。症状がつらいと感じたら早めにかかりつけの医師に相談しましょう。
妊娠しているとわかったら、妊娠中ずっと気をつけたいことや、やっておくこと
生活習慣を見直しましょう
体重が増えるのが気になると思いますが、極端なダイエットは赤ちゃんのためにはよくありません。体重管理をする場合は、医師や助産師に相談してくださいね。パソコンやスマホの電磁波は、赤ちゃんへの影響は特にないといわれています。でも、長時間画面を見ると眼精疲労や肩こりになりやすいので、スマホの見過ぎには注意してくださいね。
パパが気をつけること
ママが妊娠したら、タバコをやめましょう。パパが近くでタバコを吸うと受動喫煙してしまうことになります。禁煙するか、せめてママの前ではタバコを吸わないことが大事です。
妊娠初期の妊婦さんは特に、つわりのせいで起きることができなかったり、お米を炊くにおいが気になってご飯が作れなかったりということがあります。ママの体調を気遣ったやさしい言葉をかけ、ママが辛いときは特に率先して家事をするのもよいでしょう。
つわりで食事が進まない妊婦さんも多くいます。「ママが食べたいと言っていたものを買ってきたのに、一口食べてやっぱりいらないと言われた」というパパもいますが、わがままではなく「なにか食べなきゃ」→「あれなら食べられるかも」→「やっぱり食べられなかった」という可能性もあります。
つわり中のママの気持ちに寄り添って、ふたりでつわりを乗り越えられると良いですね。
監修
1998年愛媛大学医学部附属病院 産婦人科准教授を経て、 2005年に愛媛県立中央病院 産婦人科主任部長。2012年より愛媛県立中央病院 総合周産期母子医療センター長、2019年より医療法人竹村医学研究会 小阪産病院院長を務めた後、小池病院勤務。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2022/Feb/15 | CH-20220201-04