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【医師監修】妊婦さんの外出・旅行時に気をつけることや必要なもの

妊娠4ヶ月ころになると、つわりがおさまることが多く、外出しやすくなる妊婦さんも多いでしょう。医師から運動を控えるよう注意されている場合でなければ、無理のない範囲での妊娠中の外出や運動は健康の維持や増進に役立ちます。
「外食や買い物をしたい」「適度に体を動かしたい」と、外出の計画を立てるとき、どんな準備をしておくとよいでしょうか。注意点や準備できることについて紹介します。

妊娠中の旅行について

妊娠中の旅行は、おなかのはりや出血もなく、医師の許可があれば可能です。旅行を計画する際は必ず担当医に相談するようにしましょう。
不安定な妊娠初期や、おなかの大きくなってくる妊娠後期の旅行や長距離の外出は、体への負担も多いことから流産や早産の可能性が高まるため、おすすめしません。
また、お母さんとおなかの赤ちゃんに負担のないゆったりしたスケジュールを組むようにしましょう。

妊婦さんの外出、旅行時に気を付けるポイント

感染症

妊娠中に気をつけるべき感染症はさまざまあります。例えば、免疫のない妊婦さんが妊娠中に風疹にかかると、赤ちゃんに先天性風疹症候群(難聴、白内障、先天性心疾患など)という障害が生じることがあります。
秋冬の時期にはインフルエンザも流行しています。妊娠中のインフルエンザ感染は重症化する可能性が高いとの報告があり、注意が必要です。妊娠中でもインフルエンザワクチンは接種できます。流行シーズンが来る前に、予防接種を受けておくとよいでしょう。

また、妊娠中に新型コロナウイルスに感染すると、特に妊娠後期は重症化しやすいとされています。新型コロナワクチンも妊娠期間すべてを通して接種推奨の対象とされています。
外出時にはマスクをつけ、基本的な手洗い、うがい、アルコール消毒などの感染対策を行いましょう。

長距離移動

長時間同じ姿勢で過ごすと、エコノミー症候群のリスクが高まります。エコノミー症候群になると、足の静脈にできた血栓が肺の血管に引っかかり詰まってしまった場合、異常分娩の可能性が高まるといわれています。

妊娠中の外出に必要なもの

母子健康手帳、健康保険証、診察券

外出先で、急に体調が変化した場合に備えて必ず持ち歩きましょう。

携帯電話

突然のトラブルがおきたときの連絡用に。産院の電話番号も登録しておくと安心です。

生理用ナプキン

万が一の突然の出血や破水に備えて、大きめのナプキンを持っておきましょう。

ビニール袋

気分が悪くなったときに持っていると安心です。破水したときにはタクシーの座席に敷くのにも役立ちます。

現金

緊急時にタクシーに乗ったり、近くの病院にかかったりできるよう、多めに用意しておきましょう。

処方されている場合は、忘れないようバッグの中に入れておきましょう。

カーディガンやストール

室内外の温度変化が大きいと、体調をくずしやすくなります。調節用に一枚持っていきましょう。

おすすめの便利グッズ

母子手帳ケース

母子手帳、保険証、診察券などをまとめて収納でき、持ち運びに便利です。

カフェインレスの飲み物

カフェインレスのお茶やコーヒーは、外出先で手に入らないことがあります。マイボトルに入れて持っていくと安心です。

ひものないフラットシューズ

かかとが低くて歩きやすいフラットシューズがおすすめです。また、おなかが大きくなると、かがんで靴ひもを結ぶのもつらくなるため、ひもがない靴がよいでしょう。

しっかりと準備をして、安心して外出を楽しみましょう

妊娠中に安心して外出を楽しむために、突然の体調変化に備えておくことが大切です。
ほかにも、長めの外出になるときは家族にあらかじめ伝える、こまめに休憩できるようゆとりをもったスケジュールを組むなどの準備や工夫が考えられます。
妊娠中の外出について、不安なことや気になることがあれば、かかりつけの医師に相談してください。

→ 妊婦は飛行機に乗れる?搭乗する場合に気をつけたいこと
→ 妊婦はサウナや温泉は入ってもOK?安全に温泉に入る方法をご紹介

この記事は2021年11月25日時点の情報です。

監修者

鈴木 幸之助先生

鈴木 幸之助先生

竹林ウィメンズクリニック 院長
2010年滋賀医科大学付属病院に入局。2013年 大津市民病院。2015年日本赤十字医療センターを経て、2018年滋賀医科大学産婦人科講座 助教として勤務。同年病棟医長。
2020年より竹林ウィメンズクリニック勤務。2021年より院長に就任。
日本産科婦人科学会認定専門医、日本産科婦人科学会認定指導医、母体保護法指定医。

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Last Updated : 2022/Mar/23 | CH-20220308-24