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【医師監修】妊婦健診はどんなことをするの?服装は?費用は?
妊婦健診は何回受診したらいい?
産婦人科診療ガイドラインでは、妊婦健診を妊娠週数に合わせて標準的な受診回数の例を示しています。
妊娠週数 | 標準的な受診回数 |
妊娠初期~妊娠11週 | 3回程度 |
妊娠12週~妊娠23週 | 4週間に1回 |
妊娠24週~妊娠35週 | 2週間に1回 |
妊娠36週~妊娠40週 | 1週間に1回 |
妊娠41週以降 | 週に2回以上 |
ただし、妊婦さんや赤ちゃんの状態に合わせて受診する回数が変わることがあります。医師から指定された時期に受診しましょう。
妊婦健診ではどんなことをする?
妊婦健診では妊婦さんと赤ちゃんの状態を確認するため、尿検査や血圧測定、体重測定、腹囲(おへそ周りの長さ)・子宮底長(恥骨の上から子宮の上端までの長さ)測定、血液検査などが行われます。病院にもよりますが、妊娠初期は経膣エコー(内診)、赤ちゃんがある程度大きくなってきた16週頃からは経腹エコーで観察することが多いです。16週以降も、子宮頸管長の確認(切迫早産の有無の確認)や、おりものの検査等で内診をすることもあります。
おなかの上や膣から超音波を当て、赤ちゃんの様子を確認するエコー検査は、妊婦健診の楽しみのひとつでしょう。3Dエコーでは、赤ちゃんの姿を立体的に見ることができ、4Dエコーでは赤ちゃんが動いている様子を動画で見ることができます。あくびをしたり、指しゃぶりをしたりする姿を見ることができるかもしれません。
また、エコー検査は赤ちゃんの発育状態や胎盤の位置、羊水の量のチェックにも欠かせない検査です。
妊婦健診の持ち物は?
保険証
通常の妊婦健診では、健康保険は使えず全額自己負担になります。しかし、治療が必要な場合には健康保険が適用されるため、妊婦健診にも保険証の提示が必要になります。
母子手帳、妊婦健康診査受診票
赤ちゃんの心拍の確認、または出産予定日が確定した段階で、かかりつけの医師や助産師から妊娠の届出について説明があります。自治体の窓口で妊娠の届出を行うと、母子手帳と妊婦健康診査受診票(妊婦健診を無料もしくは割引で受けられる券)が交付されますので、次回の妊婦健診から持参しましょう。
現金やクレジットカード
妊婦健康診査受診票をもらう前の妊婦健診では、健診費用を自分で支払う必要があるため、現金、またはクレジットカードなどが必要です。クレジットカードや電子マネーが対応しているかどうかは病院によって違うので、事前に調べておくと安心です。妊娠は病気ではないため、治療が必要な場合以外は原則として健康保険が適用されません。余裕を持って準備しておくとよいでしょう。
よくある妊婦健診の疑問
服装はスカート?パンツはNG?
内診があるため、脱ぎ着しやすい服装にしましょう。内診のときに、スカートだと下着を脱ぐだけで良いのでおすすめです。おなかのエコー検査をするときは、おなかまで衣服をたくし上げる必要があるので、おなかを出しやすい服装がおすすめです。
パンツでも大丈夫ですが、スキニーパンツやタイツ、ストッキングは脱ぎ着しにくいため避けたほうが楽でしょう。経腹エコーでは恥骨の上(おなかのかなり下の方)までエコーで観察するため、腰のあたりまでおろしやすいゆるいパンツがおすすめです。
パートナーの付き添いはできる?
基本的にはできるところが多いですが、感染症対策によって付き添いができないところもあるため、事前に確認しておきましょう。
付き添いするパートナーや家族は、待合室の座席に他の妊婦さんが座れるよう配慮しましょう。
里帰り出産などで病院を変える場合はどうすればいい?
里帰り出産を希望する場合は、早い段階で里帰り先の病院に分娩予約について問い合わせ、何週までに受診が必要かの確認を行いましょう。妊娠中期に一度受診が必要な病院や、分娩予約の制限がある病院、分娩予約が不要な病院など、病院によってルールはさまざまです。
また、帰省する時期が決まった際には必ずかかりつけの医師に伝えてください。およそ32週ごろまでには帰省するよう決めている病院が多いです。
それまでの妊娠経過を、転院先の病院に伝える必要があるため、紹介状(診療情報提供書)などが必要になります。かかりつけの医師に伝えて、用意してもらいましょう。
なお、帰省する時期を決めていたとしても、切迫早産などの妊娠経過の異常が起こった際には予定より早めに転院することもあります。
まとめ
妊婦健診はお母さんの健康状態と赤ちゃんの発育状態を確認し、もし異常が見つかった場合でも、早期に適切な対応ができるようにするためのとても大切な機会です。必ず定期的に受診するようにしましょう。
妊婦さんはこれまでに体験したことのない体や心の変化を感じて、不安定になることも多いでしょう。不安なこと、わからないことがあった際は、医師や助産師に相談しましょう。心身ともに健やかなマタニティライフのために、妊婦健診は欠かせないものです。
この記事は2021年11月25日時点の情報です。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2022/Mar/23 | CH-20220308-24