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妊婦は鰻を控え目にするべき? 理由はビタミンAにあり
食べると精がつくと言われる鰻(うなぎ)ですが、妊娠中には食べすぎに注意したいところです。その理由は、鰻に含まれる栄養素にあります。妊婦が鰻を食べる際の注意点について解説します。
鰻に含まれる栄養成分
鰻のかば焼きや、うな重、ひつまぶしなど、日本には鰻料理が多くあります。特に暑い夏の時期には、栄養価の高い鰻を食べて暑さを乗り切るという習慣が古くからあり、土用の丑の日に鰻を食べる習慣が現在もあります。
鰻は、ビタミンAやビタミンB1・B2、ビタミンD・E、カルシウム、亜鉛、DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)など、さまざまな栄養素を豊富に含む魚です。
多くの栄養が含まれる鰻ですが、その中でも特にビタミンAが多く含まれています。
ビタミンAとは
鰻に多く含まれるビタミンAとはどんな栄養素なのでしょうか?
ビタミンAの種類
一般的には、ビタミンAはレチノールのことを指し、動物性食品に多く含まれます。
ビタミンAは脂溶性ビタミンなので、過剰に摂取するとからだに蓄積し、健康被害を引き起こすおそれがある栄養素です。特に妊娠中には、胎児への影響が報告されているため、摂取量には注意が必要です。
ビタミンAを多く含む食品
ビタミンAは鰻のほか、下記の食品に多く含まれています。
- 鶏レバー
- 豚レバー
- ホタルイカ
- ぎんだら
- 牛レバー
プロビタミンAとは
プロビタミンAは、体内でビタミンAに変換される物質です。植物性食品に多く含まれ、β‒カロテンやα‒カロテン、β‒クリプトキサンチンなどがあります。
ビタミンAとは違い、必要な時に必要な量だけビタミンAに変換されるため、プロビタミンAは過剰摂取の心配がありません。そのため、妊娠中はプロビタミンAを多く摂るのがおすすめです。
にんじんやほうれん草、春菊、小松菜、カボチャなどの野菜に多く含まれます。
ビタミンAの働き
ビタミンAには、目や皮膚、粘膜を正常に保つ働きがあります。
また、妊娠中には、胎児の発育に不可欠な栄養素です。不足すると胎児の成長不良などをおこす場合があります。
妊娠中はビタミンAの摂りすぎに注意
妊娠中、特に妊娠3ヶ月以内にビタミンAを継続的に摂りすぎると、胎児に先天的な異常がおこる可能性があります。
そのため、妊娠中は下記のビタミンAの推奨量を超えるような過剰摂取をしないことが大切です。
母体の症状 | 胎児への影響 | |
成人女性非妊娠時 |
18~29歳:650 |
2700 |
妊娠初期 | ||
妊娠中期 | ||
妊娠後期 | 18~29歳:730 30~49歳:780 |
妊娠中にビタミンAを多く含む鰻を食べる場合には、食べる量に注意が必要です。鰻のかば焼き100g(1人前)には、1500㎍のビタミンAが含まれています。そのため、妊娠3ヶ月以内の時期には、鰻を食べる量を控えておくと安心です。鰻は40~50g程度までを目安するといいですね。
また鰻以外にも、鶏レバーは100gあたり14000㎍、豚レバーは13000㎍と、鰻の約10倍のビタミンAが含まれていますので、こちらも妊娠3ヶ月以内の時期には控え目にしましょう。
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まとめ
妊娠中は鰻を食べる量に注意しよう
妊娠中に鰻を食べる場合、ビタミンAの摂りすぎによる胎児への影響を避けるため、食べる時期と量に注意することが大切です。ビタミンAは不足しても良くないため、緑黄色野菜などに多く含まれるプロビタミンAを積極的に摂るようにしましょう。
もし、疑問点や不安なことがあればかかりつけの医師に相談することも大切です。
※この記事は2021年2月12日時点の情報です。
※2023年2月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2023/Apr/6 | CH-20230406-43