トップ>妊娠TOP>妊娠中に知っておきたいこと>妊婦さんの「こころとからだ」に関するコラム>妊婦さんはマッサージを受けてもOK?
妊婦さんはマッサージを受けてもOK?
肩こりや腰痛、足のむくみなどに悩まされている妊婦さんも少なくないでしょう。
妊娠前なら整体やマッサージ店に行ったり、マッサージ機を利用したりできましたが、妊娠中はマッサージを受けても大丈夫なのでしょうか?
妊婦さんのマッサージについて詳しく解説します。
マッサージの効果とは
マッサージとは、施術者の手によって軟組織(筋肉や脂肪など)を動かすことを指します。
マッサージには、体の痛みや不安の緩和、心理的な苦痛の軽減など、さまざまな効果があることが知られています。
しかし妊娠中の施術は、方法によっては母体や胎児に悪影響をおよぼす可能性があるため、注意が必要です。
妊婦はマッサージを受けてもOK?
マッサージは、妊娠中の肩こりや腰痛などの症状を和らげるのに効果的です。
しかし、下記のような施術方法は避けることが必要になります。
妊娠初期の施術
妊娠初期は胎児の命を守る胎盤が完成しておらず、胎児もまだ不安定な状態です。この時期の全身のマッサージは避けておいたほうが安心です。
うつ伏せの姿勢での施術
うつ伏せでの施術は、お腹を圧迫する可能性があるため、なるべく避けたほうがいいでしょう。横向き(側臥位)か、座った状態での施術が望ましいです。
横向きで施術を受ける場合は、子宮とその近くにある大きな血管(下大静脈)との位置関係から、左側を下にした横向き(左側臥位)がおすすめの姿勢です。
妊娠中期以降の仰向けでの施術
妊娠中期・後期には、お腹の重みも増してきます。そのため、仰向けの姿勢を取ると、大きくなったお腹によって子宮の下にある血管が圧迫され、血圧が下がる恐れがあります。この状態が、仰臥位低血圧症候群(ぎょうがいていけつあつしょうこうぐん)と呼ばれる状態です。気分が悪くなったり、胎児に負担をかけてしまったりする可能性があるため、この時期の仰向けでの施術は避けましょう。
お店での施術は受けてもOK?
妊娠中はマッサージ店や整体での施術を断られるケースがあります。事前にホームページや電話で、妊娠中の施術が可能か確認してみましょう。
整骨院や整体でマタニティマッサージの専用コースがあるお店や、妊産婦への施術を学んだ専門のセラピストが在籍しているお店などがあります。
施術を受ける際は、妊娠していることを必ずお店の方に伝え、お腹に負担がかからないように配慮してもらいましょう。そして、施術中に体調が悪くなったときにはすぐに中止してください。
マッサージ機は使用してもいい?
自宅で手軽にマッサージ効果が得られるのが、低周波治療器や電動マッサージ機です。妊娠する前に定期的に使用されていた方もいるかもしれませんが、妊娠中の使用は推奨されていないものが多く見受けられます。低周波治療器や電動マッサージ機の妊娠中の使用は、控えておいたほうがいいでしょう。
パートナーによるマッサージがおすすめ
自宅で肩や足などの部分マッサージをする際には、ぜひパートナーにやってもらいましょう。マッサージには、イライラや気持ちの落ち込みなど心理的な苦痛を軽減する効果が期待できます。腰回りの施術は避け、肩や足などを座った状態でマッサージしてもらうのがいいでしょう。
マッサージをしながら、赤ちゃんのことや将来のことについて会話が弾むかもしれません。夫婦2人の時間を過ごすのにも最適な方法ですね。
マッサージは時期や姿勢に気を付けて
マッサージを受ける際は、妊娠初期やうつ伏せの姿勢での施術は避けましょう。安定期に入ってから座った状態でマッサージしてもらうのがいいですね。
特に、パートナーにマッサージをしてもらうと、心身ともにリフレッシュできるはずです。お母さんの負担が大きい妊娠中だからこそ、パートナーにしっかりねぎらってもらいましょう。
整体やマッサージ店を利用する際は、かかりつけの医師に相談することが大切です。
この記事は2021年10月7日時点の情報です。
Last Updated : 2022/May/30 | L.JP.MKT.CH.05.2021.2549