トップ>妊娠TOP>妊娠中に知っておきたいこと>妊婦さんの「食事」に関するコラム>妊婦はポリフェノールをとって大丈夫?胎児に影響が出るって本当?
【医師監修】妊婦さんはポリフェノールをとっても大丈夫?赤ちゃんへの影響は?
健康や美容への効果が注目されているポリフェノール。
しかし、妊娠中にポリフェノールを摂ってよいか、おなかの赤ちゃんへ影響があるかは気になるところです。詳しくみていきましょう。
ポリフェノールとは?
ポリフェノールとは植物が作り出す抗酸化物質です。赤ワインのアントシアニン、緑茶のカテキンなどはポリフェノールの仲間です。コーヒーの色や苦み、香りもポリフェノールの一種であるクロロゲン酸がもとになっています。
活性酸素は微量なら人体によい働きをしますが、多過ぎると体を酸化し、動脈硬化やがん、免疫機能の低下などを引き起こします。こうした活性酸素を取り除くのが、ポリフェノールをはじめとする抗酸化物質です。アントシアニンやカテキンのほか、大豆に含まれるイソフラボンやサポニン、ゴマ由来のセサミノール、そばのルチンなどもポリフェノールの仲間です。
胎児への影響は?
妊娠中、ポリフェノールの過剰摂取により、胎児動脈管早期収縮を起こしたという報告があります。
胎児動脈管早期収縮とは
全身から戻ってきた血液は心臓から肺に送られ、肺で酸素を多く含んだ血液となって心臓に戻り、そこから再び全身に送り出されます。しかし、胎児は肺呼吸ができないため、心臓から肺を経由せず全身に血液を送る「動脈管」という血管を備えています。
動脈管は出生後に閉じますが、出生前でも動脈管が狭くなったり閉じたりすることがあります。これが動脈管早期収縮です。胎児の動脈管が閉じると肺への血流が増加し、肺や心臓への負担が増して、胎児の命にかかわることがあります。
ポリフェノールを多く含む飲料・食品
ポリフェノールを多く含む飲料や食品を知って、摂りすぎに注意しましょう。
飲料
- コーヒー
- 緑茶
- 紅茶
- ウーロン茶
- 高濃度カテキン飲料
- ルイボスティー
- ごぼう茶
- グレープジュース
- オレンジジュース
食品
- プルーン
- 高カカオチョコレート など
同じ飲料や食品を摂り過ぎないようにしましょう
水分補給にカフェインが入っていないからと、ルイボスティーやフルーツジュースばかり飲んでしまう、チョコレートをつい食べ過ぎてしまう、というようなことは妊婦さんにありがちです。
ポリフェノールなど、妊娠中に摂り過ぎるとおなかの赤ちゃんに影響が及ぶ成分はいくつかあります。そのため同じ食品や飲料をたくさん摂り続けないようにしたほうが安心です。 食事について心配なこと、不安なことがあれば、かかりつけの医師に相談しましょう。
この記事は2021年4月15日時点の情報です。
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Last Updated : 2022/Mar/23 | CH-20220308-24