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妊婦はお寿司を控えるべき?
控えたいネタ・食べてOKなネタの見分け方
回転ずしのお店が、お住まいの近くに数軒はあるところも多いことでしょう。食欲をそそる彩り豊かなお寿司ですが、妊娠中は控えたいネタがあります。お寿司で控えたほうが良いネタとはどんなものがあるか、詳しくご紹介します。
お寿司のネタは100種類以上
寿司ネタは非常に種類がたくさんあり、魚介類だけで100種類近くあります。回転ずしでは、ハンバーグや生姜焼きなどの肉類をネタにしたり、変わり種のネタが考案されたりすることもあり、どんどん種類が増えています。
一般的に回転ずしで見かけるネタを、下記のように分類してみました。
赤身のネタ(マグロ、カツオ、サケ、大トロなど)、白身のネタ(タイ、ヒラメ、カンパチ、ハマチなど)、光もののネタ(アジ、イワシ、サバ、コハダなど)、煮もののネタ(あなご、煮イカ、煮アワビなど)、貝類・甲殻類などのネタ(赤貝、トリ貝、アワビ、甘エビ、カニ、イカ、タコなど)、魚卵のネタ(いくら、とびこ、ウニなど)、肉類のネタ(ハンバーグ、生姜焼き、カモ肉、生ハムなど)、野菜や卵のネタ(きゅうり、コーン、納豆、だし巻き玉子など)
これらのネタの中で妊娠中に控えたいネタがあります。
妊娠中に控えたいネタがある理由
お寿司のネタは、生もしくは生に近い状態で食べるものが多いです。妊娠中は、お母さんの食べたものが胎児にも影響する可能性があり、お寿司に使う魚介類、そして食材に十分火を通さず食べる行為は、妊娠中には控えたいところです。その理由として、下記の3つが挙げられます。
1.生の魚介類、生ハムは食中毒のリスクが高い
魚介類には、腸炎ビブリオや病原性大腸菌、ノロウイルスなどの食中毒菌やウイルスが付着している可能性があります。火を通していない生の魚介類を使ったお寿司を食べるのは、控えたいところです。また、生ハムにはリステリア菌やトキソプラズマという寄生虫が潜んでいる可能性があります。妊婦が感染すると、流産や早産、死産の原因となる場合があるため、こちらも控えておきましょう。特に妊娠中にトキソプラズマに感染すると、胎児が先天性トキソプラズマ症(脳や視力、精神運動機能などの障害がおこる)となるリスクがあります。
2.アニサキスが潜んでいる可能性がある
サバ、アジ、サンマ、カツオ、イワシ、サケなどの魚やイカの内臓などには、アニサキスという寄生虫が潜んでいる可能性があります。アニサキスが寄生している魚介類の切り身などを食べると、アニサキスが体内に入って胃や腸の壁に侵入し、猛烈な腹痛や吐血などの症状を引き起こします。
3.マグロは水銀の含有量が多い
マグロやクジラ、キンメダイなどの深海魚に多く含まれるのが、メチル水銀という物質です。メチル水銀は、胎盤を通り抜けることができ、胎児の脳に到達します。メチル水銀が蓄積して高濃度になると、胎児の神経系に作用し、神経障害や発達障害を引き起こす可能性があります。
妊娠中に控えたいネタがある理由
十分が火が通っており、水銀の含有量が少ないお寿司のネタなら、妊娠中に食べても安心です。例えば、下記のようなネタが挙げられます。
- あなごや煮イカなどの煮物ネタ
- タコ、カニなどの茹でられたネタ
- ハンバーグ、生姜焼きなど、中まで焼かれた肉類ネタ
- 玉子、ツナ、コーン など
これらのネタは火が通っており、食中毒やアニサキスなどの可能性はないでしょう。いつもはあまり食べない、魚介類や生ハム以外の変わり種を攻めてみるのもいいかもしれません。
まとめ
妊娠中はサイドメニューの充実度をチェック
妊娠中は、食中毒やアニサキス、水銀の蓄積などを考えて魚介類や生ハムの寿司ネタは控えたほうが安心です。
そのため、回転ずしに行くなら、サイドメニューや変わり種お寿司が充実したお店に行くのがおすすめです。麺類や丼物が充実しているお店もありますので、ぜひチェックしてみましょう。
もし、疑問に思うこと、不安なことがあればかかりつけの医師に相談することも大切です。
※この記事は2021年2日12日時点の情報です。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2023/Apr/6 | CH-20230406-43