晩婚化や赤ちゃんが欲しいと思う女性の高齢化などが影響し、不妊症の頻度は増加しています。 また、日本で不妊に悩むカップルは5.5組に1組と言われています※。
※国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査」(2015年6月)
半数は男性側に原因が~不妊症の頻度~
不妊症の原因についてWHOが調査を行ったところ、不妊の原因の半数は男性側にも要因があることがわかりました※。
※WHO調査、1996年
男性不妊の原因とは
妊娠の希望と1~2年以上の性生活にもかかわらず、妊娠しない状態のうち、男性側にその原因があるものが「男性不妊」とされます。 日本の男性不妊の原因を調査した結果、精液に関係する原因が最も多く全体の82.4%を占め、続いて、性機能を原因とするものが13.5%、このほかの原因では、精路関連が3.9%、その他が0.2%でした※。
※湯村 寧: 平成27年度厚生労働省子ども・子育て支援推進調査 我が国における男性不妊に対する検査・治療に関する調査研究. 2016
男性不妊と酸化ストレスの関係
男性不妊に影響するものとして様々な因子が挙げられますが、近年注目されているのが酸化ストレスです。 様々なストレスが加わることによって、それが酸化ストレスとなり、男性のコンディションの低下を招きます。 また酸化ストレスが男性不妊への影響を及ぼしていることが報告されるようになってきました。
酸化ストレスは突発性疾患、薬物療法、感染、精巣の疾患、携帯電話の電磁波、疲労、自己免疫疾患、慢性疾患、生活習慣、環境化学物質、ストレス、高温など様々なきっかけによって起こります。
酸化ストレスを起こすきっかけを少しでも回避して、妊活に対応できるコンディションを整えることが大切です。
男性不妊の診断~精液検査とは~
男性不妊の診断をするために精液を採取して検査をします。
男性不妊は精子に問題があることが多いので精子の性状や数、動き、また精液の量や濃度について異常があるかどうかを正常値と比較して調べます。
この検査は、その時の状態によって結果に誤差がでることがあるので、通常複数回行うことが一般的です。
男性不妊治療の流れ
精液検査の結果で異常を認めた場合は、泌尿器科や男性不妊外来の専門医を受診するようにしましょう。
精子に問題があるといっても、様々な疾患が関わっていることがあるので、まずはしっかり原因を突き止めることが大切です。
不妊はカップルごとに原因や治療が異なります。
治療は薬物療法、手術、人工受精などがありますが、あなたにとって適切な治療を受けるために、医師そしてパートナーと相談しながら進めていきましょう。
Last Updated : 2020/Aug/12 | CH-20221205-22