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【看護師監修】温活で冷えを解消!妊活への効果はある?
女性の約半数を悩ませる症状が、冷えです。体の冷えは万病の元とも言われ、さまざまな症状を引き起こす原因になります。そして、冷えの解消に効果的な方法が、温活です。温活をすることで妊活への効果はあるのでしょうか?詳しくみてみましょう。
温活とは
温活は、体を温め、体調を整えることです。方法としては、手先や足先などを温めたり、腹巻を巻いたりと体を外から温める方法や、食事や運動などの生活習慣を見直して体の内から温める方法があります。温活によって体が温まることで、冷えの改善が期待できます。
温活は妊活に効果がある?冷えを改善することで期待できること
温活が、妊活に効果的であるかは科学的にはわかっていません。しかし、温活をすることにより、冷えの改善効果のほか、基礎体温が上がる、体調を崩しにくくなるなどの効果が期待できます。
これらの効果によって体調が整えば、妊娠に向けて体の準備をしていくことに繋がります。温活の内容自体も、妊活として行われる内容とリンクするものが多いです。
温活と妊活の共通点
温活の方法のうち、体のうちから温める方法と妊活の方法は、どちらも体型の改善と生活習慣の改善が重要になります。
体型の改善
やせ型の女性は冷え性が多いです。これは、皮下脂肪と筋肉量が少ないため、熱を作り出しにくく保持しにくいことが理由として考えられます。
そして、やせ型の体型は妊娠にも影響を及ぼします。やせ型の女性は排卵障害や早期の閉経などの婦人科系の異常が出やすい傾向にあり、不妊の原因になる場合も。
そのため、体型を見直すことができれば、冷えの改善とともに、婦人科系の異常を予防・改善することに繋がるでしょう。
生活習慣の改善
食生活の乱れや運動不足は、冷えの原因になり、体調不良の原因にもなります。また、栄養が不足した状態は、妊娠に向けて好ましい状態とは言えません。
そのため、食生活や運動習慣を改善することで、冷えの改善と妊娠に向けての体づくりができます。
つまり、体型や生活習慣を見直すことは温活であり、妊娠に向けて体を整えることにつながります。
妊活を意識した温活の方法
温活の方法として、具体的になにをすればいいか見てみましょう。
適正なBMI値になるよう体型を見直す
BMI値とは肥満や低体重(やせ)の判定に用いられます。肥満度を表す指標として国際的に用いられている体格指標です。BMI値は妊娠転帰に影響を与えるといってもいいでしょう。
BMI値30以上では体外受精での妊娠率が低下することが報告されています。BMI値20以下では排卵障害が多くなります。男性も肥満は精子の質が低下するため顕微授精治療において妊娠率の低下が報告されています。
BMI値を計算してみて、現在どの体型に分類されるのかを確かめてみましょう。
BMI値の計算方法は、[体重(kg)]÷[身長(m)×身長(m)]です。計算した数値を元に、下表より体格区分を知りましょう。
体格区分 | BMI値 |
低体重(やせ) | 18.5未満 |
標準 | 18.5以上25.0未満 |
肥満(1度) | 25.0以上30.0未満 |
肥満(2度以上) | 30.0以上 |
「低体重(やせ)」に分類される場合は、BMI値が「標準体重」になるよう、食生活を改善して体重を増やしましょう。
動物性たんぱく質を摂る
冷え性の人は、動物性たんぱく質の不足がみられます。動物性たんぱく質は、卵や肉、魚、乳製品などから摂取できます。ダイエットをしている人にとっては、控えたい食べ物ですが、体内では作れない必須アミノ酸をバランスよく含んでいるのでメニューに取り入れましょう。
麺類を控え、野菜を摂る
うどんやラーメン、そば、パスタなどの麺類はそれ単品での摂取になるため、栄養が偏りやすいメニューです。お米を主食に、主菜・副菜2品・汁物の「一汁三菜」を意識すると、栄養バランスのよい食事をとりやすくなります。
特に、下記のような、体を温める野菜を意識してとるといいですね。
- しょうが
- ニンニク
- ネギ
- ニラ
- シソ
- カボチャ
- 根菜類 など
※特に秋〜冬が旬の野菜は、体を温める作用に優れており、しょうがやスパイス類は漢方にもよく使われる食材です。
運動する
運動をすると、筋肉でエネルギーの産生が高まり、体温が上昇します。主にウォーキングやサイクリングがおすすめです。
人間の筋肉の約3分の2は下半身に集まっているため、下半身の筋肉を動かすことによって効率的に体温を上げることができます。できるところから運動習慣を取り入れてみましょう。
ストレスは溜めずに解消する
ストレスは冷えの原因になります。ストレスの元からできるだけ離れ、ストレス解消の時間をとりましょう。趣味の時間を設けたり、好きな映画や本を楽しんだりするのもいいですね。
温活で体調を整えて妊活へ
体の冷えは妊活だけでなく、体の健康にさまざまな悪影響を及ぼします。冷えの改善とともに、体調や生活習慣の改善に効果的な温活。妊娠に向けた体づくりに大切なことですので、ぜひ始めてみましょう。
温活の方法について疑問や不安なことがあれば、受診した際に医師に相談しましょう。
この記事は2021年10月4日時点の情報です。
監修者
石橋 美沙さん
看護師
産婦人科領域にてこれまで20年間従事する。
10年前から現在において不妊治療領域に携わり、妊娠前から妊娠出産までをサポート。患者さんに寄り添った心のサポートを大切にしている。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2021/Sep/30 | LMR-CH-20210714-06