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【医師監修】運動がもたらす妊活の効果。おすすめの運動法は?
妊活中、おすすめしたいのが運動習慣を身につけることです。運動習慣は、生活習慣病の予防やストレス解消など、妊活中から出産・産後まで、さまざまな嬉しい効果をもたらしてくれます。妊活中のご夫婦に嬉しい、運動による効果や運動方法の選び方について、詳しく見てみましょう。
妊活中に運動をすることで得られる5つのメリット
生活習慣病の予防
運動は、内臓脂肪の減少や、脂質異常症・高血圧・糖尿病などの生活習慣病の予防・改善に効果的です。特に肥満や糖尿病は、妊娠高血圧症候群や糖尿病合併妊娠(妊娠中に糖尿病になった場合は妊娠糖尿病)などの原因になります。
また、肥満や生活習慣病は、性ホルモンのバランスを悪くするため、妊娠に影響を与える要因のひとつです。妊活中に運動を始めることで、これらのリスクを低くできます。
ストレス解消
ストレスがかかると、体内で活性酸素の産生が過剰になり、酸化ストレスが引き起こされます。酸化ストレスは細胞老化の原因となり、精子や卵子の質を低下させる要因になります。ストレスは溜まる前に、発散・解消することが大切です。
基礎代謝の向上
基礎代謝とは、内臓の活動や体温の維持など、生命の維持に最低限必要なエネルギーのことです。加齢や運動不足によって筋肉が減少すると、基礎代謝が低下し、肥満になりやすくなります。運動などによって基礎代謝が上がると、脂肪が溜まりにくいからだになります。
抑うつの予防
運動すると、気分が晴れるという方も多いでしょう。まったく運動をしないグループに対して、1週間に運動を2時間以上しているグループのほうが、1年後に抑うつ(一時的な気分の落ち込み)になるリスクが約半分に抑えられるという調査結果があります。
体重の管理
体重は重すぎても軽すぎても、妊娠の確率を低下させ、妊娠できた場合にも母体と胎児に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、BMI値を計算してみて、現在どの体型に分類されるのかを確かめてみましょう。
BMI値の計算方法は、[体重(kg)]÷[身長(m)×身長(m)]です。
計算した数値を元に、体格区分を知りましょう。
体格区分 | BMI値 |
低体重(やせ) | 18.5未満 |
ふつう | 18.5以上25.0未満 |
肥満(1度) | 25.0以上30.0未満 |
肥満(2度以上) | 30.0以上 |
体格区分が「ふつう」になるよう、運動習慣と食生活を改善して体重を管理しましょう。
妊活中に気をつけたい運動は?
妊活をされている方は、妊娠していることに気づいていない場合もあります。そのため、下記のような体に過度な負担のかかる運動やスポーツは控えたほうが安全です。
転倒や落下、接触の危険があるスポーツ
- スキー
- ハングライダー
- 乗馬
- スケート
- ボクシング
- レスリング
- ホッケー
- サッカー
- 体操競技
過度な負荷のかかるスポーツ
- スキューバダイビング
- バンジージャンプ
- ホットヨガ(排卵期と高温期)
おすすめの運動方法は「有酸素運動」
妊活中の運動は、有酸素運動がおすすめです。特に、脂肪燃焼のためには20分以上の運動が必要と言われています。
運動方法としては下記が挙げられます。
- ウォーキング
- エアロビクス
- 自転車型トレーニング器具
- 水泳
- 水中エアロビクスや水中歩行
- ヨガ
- ピラティス など
パートナーと運動習慣を身につけよう
運動は、妊活に嬉しい効果がたくさんあります。パートナーと運動習慣を身につければ、妊活しながら楽しい時間を共有できます。ぜひ、二人で運動を始めてみましょう。
妊活中の運動について、疑問や不安なことがあればかかりつけの医師に相談しましょう。
この記事は2021年10月6日時点の情報です。
監修者
五十嵐 秀樹先生
京野アートクリニック仙台 院長
山形大学医学部卒業。山形大学医学部大学院入学を期に卵子老化の研究を開始。ペンシルベニア大学博士研究員、山形大学医学部助教、講師を経て2016年より現職。現在も卵子老化の克服をライフワークとする。医学博士、産婦人科専門医・指導医、日本生殖医学会生殖医療専門医。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2021/Sep/30 | LMR-CH-20210714-06