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30代に意識してほしい 妊娠に関する現状を知ろう
30代で妊娠を考えている人に
赤ちゃんが欲しいと思うタイミングは人それぞれ。妊活を始める年代もそれぞれでしょう。しかし、20代、30代、40代と年代が上がるにつれ、妊娠しにくくなったり、妊娠に関するトラブルが増える可能性が高くなったりもします。
今回は、30代で妊娠を考えている人に向けて、妊娠に関する現状や必要な栄養についてご紹介します。
妊娠に関する30代の現状
赤ちゃんが欲しいと思っても、すぐに妊娠するとは限りません。そんな中でも、20代から30代初めまでが、もっとも妊娠しやすい時期であるといわれています。それ以降、徐々に妊娠しにくくなってきて、実際に不妊治療を行っているのは、30代後半~40代前半がメインとなっています。さらに、30代半ばを過ぎたころから、妊娠する際に何らかの治療が必要になる、ということが多くなってくるという現状もあるようです。できるのであれば、妊活は早めに始めるのが理想といえるでしょう。
実は大事な栄養素が足りていない。30代女性の栄養状況
妊娠して赤ちゃんがお腹の中で元気に育つためには、お母さんがきちんと栄養摂取できていることも必要でしょう。ところが、日本人女性は、妊娠に関して必要といわれる葉酸、鉄分、ビタミンDといった栄養が足りていません。そこで、それぞれの栄養素の必要性と摂取状況をみていきましょう。
葉酸
必要性
葉酸は、新しい赤血球を作り、妊娠初期の遺伝情報に関わるDNAの合成をすることから、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。妊娠初期の特に早い段階では、妊娠していることに気づかない人がほとんどですが、その間に赤ちゃんの神経管が作られます。この神経管が作られるときに、お母さんが摂取している葉酸量が重要なカギを握っているのです。
摂取状況
30代女性だけでなく、年代を問わずそもそも葉酸の摂取量が足りていないといわれています。また、妊娠すると妊娠初期から多くの葉酸が必要となるため、妊娠中の葉酸はより不足しがちになります。
鉄分
必要性
妊娠中、多くの鉄が必要になるのは、赤ちゃんが大きくなってくる妊娠中期から後期にかけてです。赤ちゃんの体や胎盤に鉄を貯める、循環する血液量が増えて赤血球の量も多く必要になる、といった理由からです。それだけでなく、母乳を与えることで赤ちゃんに鉄を送るため、出産後も必要な栄養素だといえます。
摂取状況
生理があり妊娠していない30代の女性の1日の鉄分の摂取推奨量は10.5mgです。ところが、2018年の国民健康・栄養調査によると、30代の女性が実際に摂取している鉄分の量の中央値は6.5mgであり、妊婦でも6.3mgという結果が出ています。つまり、明らかに鉄が不足していることがわかります。
ビタミンD
必要性
妊娠から授乳期にかけてのお母さん自身のビタミンD濃度が、小児期や思春期の成長に関係するという話もあります。また、ビタミンDは母乳にたくさん含まれているため、妊活中だけでなく授乳中まで意識して摂取する必要があります。
摂取状況
18歳以上の女性の目安とされるビタミンDの摂取量は、妊娠前、妊娠中、授乳期間も含め、1日8.5㎍です。ところが、2018年の国民健康・栄養調査によると、女性が実際に摂取している量の中央値が、30代では2.7㎍、妊婦では2.3㎍、授乳婦でも3.0㎍と、大きく不足している結果となっています。ビタミンDは、日に浴びると体内で作られます。
しかし、日焼け止めを塗ったり日傘を使ったりと紫外線対策に力を入れることで、日を浴びる機会が減っています。さらに最近では、テレワークの浸透などもあり、外に出る機会が減ってしまっていて、ますますビタミンD不足になる傾向があります。
こうした現状を踏まえ、いずれ赤ちゃんが欲しい人も、そろそろ妊活を始めようと思っている人も、しっかりと栄養をとることを意識するとよいでしょう。
不妊治療の保険適用について
2022年4月から不妊治療の保険適用が開始され、これまで自費で受ける必要があった人工授精や生殖補助医療(体外受精、顕微授精、採卵、胚培養、胚移植など)、男性不妊症治療にも保険が適用されることになりました。
保険適用の対象年齢や保険適用回数についても細かく定められています。今後の妊活を見据えて詳細をチェックしてみましょう。
対象治療法 | 生殖補助医療 (体外受精、顕微授精、採卵、胚培養、胚移植など)、 男性不妊症治療 タイミング法、人工授精 (※一般不妊治療は年齢制限・回数制限はなし) |
対象年齢 | 治療開始時の妻の年齢が43歳未満 |
保険適用回数 | 40歳未満:1子ごと胚移植6回まで 40歳以上43歳未満:1子ごと胚移植3回まで |
婚姻関係の確認 | 下記のいずれかに該当すること 婚姻関係にある事実婚である。事実婚の場合は、下記を確認する ・重婚でない(両者がそれぞれ他人と法律婚でない)こと。 ・同一世帯であること。なお、同一世帯でない場合には、その理由について確認すること。 ・治療の結果、出生した子について認知を行う意向があること。 |
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妊娠を考える30代について まとめ
赤ちゃんが欲しいタイミングも、赤ちゃんを授かるタイミングも人によって違います。しかし、もしあなたが30代以下であれば、妊娠しやすいことなどを考慮して、30代までに妊娠を考えるのもひとつでしょう。
また、30代の女性を含め、日本人女性は妊娠中に必要とされる栄養素が足りていないという現状もあります。妊娠に備えて、葉酸、鉄、ビタミンDなどの栄養不足解消も早めに考えていきましょう。
不安や疑問に思うことがあれば、かかりつけの産婦人科の医師に相談してください。
この記事は2022年9月27日時点の情報です。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2022/Sep/27 | CH-20220916-22