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WOMAN EXPO TOKYO 2018 Winterにプロジェクトのパートナー企業であるバイエル薬品も参加しました
2019年3月7日
2018年12月1日(土)、働く女性向けイベント、WOMAN EXPO TOKYO 2018 Winterで、「仕事も妊活もパワーアップ!働く女性が知っておきたいカラダのこと、大切なこと ヘルシー・マザリング・プロジェクト 連動セミナー&トークショー」が開催され、プロジェクトのパートナー企業であるバイエル薬品も参加してまいりました。本プロジェクトは、日経BP社のシンクタンクである日経BP総研と、企業、医療現場および研究のプロで構成され、2018年10月から活動しています。
産科婦人科舘出張 佐藤病院院長 佐藤 雄一先生に基調講演をしていただきました
佐藤 雄一先生のご講演のテーマは「いつか赤ちゃんを産むために、知っておきたい大切なこと」。女性活躍推進や子育て支援、女性の雇用拡大などが進み、仕事や子育てなどにおける女性の負担は増えています。
「しかし、女性には月経があり、女性ホルモンの影響を大きく受けます。そのため、心身ともに万全なのは月に1週間ほど。近年は月経に関する疾病が増加傾向にあります」と佐藤先生。
中でも増えているのが、子宮筋腫と子宮内膜症による月経困難症だそう。さらに注目されているのがPMS(月経前症候群)です。PMSとは月経前になるとイライラや眠気、だるさ、落ち込みといった症状が出るというもの。 「ある調査では働く女性の8割がPMSの症状があると答えており、5割がPMSによって仕事のパフォーマンスが下がると答えています。これは大きな経済損失です。PMSや月経困難症と上手に付き合う方法がありますので、ぜひ婦人科に相談してください」と述べられていました。
さらに佐藤先生が気になっているのが、BMIや体脂肪率が低い女性や、平均体温が36度を下回る低体温の女性が増えていること。これらの要因として考えられるのが、若い女性の強いやせ願望や月経不順、運動不足による筋肉不足。さらに、長時間労働でご飯を食べる時間がないことや、朝食欠食なども背景にあります。
「成人女性の基礎代謝※は1,700〜1,800kcalで、1970〜1980年代の成人女性は2,000〜2,200kcalくらいの食事を摂っていました。しかし、今の若い女性は1,500〜1,600kcalほどの食事しか摂っていません。そのため、たんぱく質をはじめ、妊娠に大きく関わる葉酸や亜鉛、鉄、ビタミンB6やビタミンDといった栄養素が不足しているのです。栄養不足のまま妊娠すると、お腹の赤ちゃんに栄養が十分にいかず、小さく生まれてきます。そうした赤ちゃんの体は吸収しやすくなっているため少しの食事でも太りやすく、将来的に高血圧や脂質異常症、糖尿病になりやすいのです」。
こうした事態を受けて、佐藤先生が女性たちに呼びかけていらっしゃるのが「プレコンセプションケア(妊娠前の体づくり)」です。将来的に妊娠を希望する人や妊娠の可能性がある人は、仕事のパフォーマンスを上げつつ、体づくりをすることが重要とのこと。
最後に、佐藤先生から会場の女性にこのようなメッセージが贈られました。
「不妊治療を10年行ってきて、女性に伝えたいのが睡眠、筋肉、栄養の大切さです。長い人生を健康に働いて過ごすためにも、一度ご自分の生活を振り返ってみてください。そして、今日から少しずつ改善していきましょう」。
※基礎代謝:椅子に座っているだけでも消費する、生きるために必要なエネルギー量
バイエル薬品 シニアブランドマネジャー 栗原 宏枝氏がプレゼンテーションをいたしました
テーマは「多くの日本人女性は、妊娠に備えての栄養が足りていません。妊活と栄養」。20~44歳の女性1万人の調査によると、約30%が妊娠を希望しています。栗原氏は、赤ちゃんを欲しいと思ったときから、赤ちゃんと自分自身の心と体を考えた“心身妊活”をスタートすることをおすすめしました。
「日本人妊婦の多くは葉酸、ビタミン、ミネラルの摂取が不足しています。これらの栄養素が不足すると胎児の健康に悪影響を及ぼす可能性がありますが、そのことをあまり認識していないようです」。
栄養に関する情報が不足しているせいか、日本では諸外国に比べて妊娠中のサプリメント利用率が低いとのこと。栗原氏は、特に妊娠中に必要な葉酸を中心としたマルチビタミンサプリ、エレビット、そして食事の画像解析サービスの活用についてご紹介しました。
虻川 美穂子さんがトークショーを実施いたしました
トークショーに登場してくださったのは、タレントであり、3歳9ヵ月の男の子の母である虻川 美穂子さんです。虻川さんが出産したのは40歳のとき。お笑いに人生をかけていた30代は、妊娠について考えないようにしていたそう。しかし、37歳でレギュラー番組が終了し、子どもを望むようになったものの、なかなか妊娠できなかったと言います。
「そのころ、仕事で栄養の先生に食事内容を見ていただく機会があり、『虻川さんは野菜もたんぱく質も摂れていない』と指摘されたんです。食事を見直したら体調も良くなったので、栄養って本当に大事だなと実感しました」。
妊娠後、葉酸のサプリメントを摂るようになったという虻川さん。ここで虻川さんから佐藤先生に「葉酸は妊娠前から摂る方がいいそうですが、どのくらい前から摂るべきですか?」と質問が。「妊娠の2〜3ヵ月前からですね。ただ、体づくりとしては、中高生のころから摂ることをおすすめします」という佐藤先生のご回答にうなずいていました。
妊娠を機に体との付き合い方も変わったという虻川さん。「これからは、女性が仕事も子どもも諦めることなく両立できる世の中になっていくのでは。そう期待しています」。
会場は超満員となり、大盛況のセミナー&トークショーとなりました。
写真 辺見 真也 Masaya Henmi
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2020/Jun/30 | CH-20221205-29