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赤ちゃんの生涯の健康のために、ベストなスタートを
ユニセフやWHOが提唱している「人生最初の1000日」という言葉をご存じですか?
ママのおなかの中で精子が卵子と出会い着床してから赤ちゃんが生まれて2歳の誕生日を迎えるまでを「人生最初の1000日」と呼びます。
この1000日という期間は、赤ちゃんがすくすくと成人期まで成長し元気な毎日を送るための、大切な出発点です。 この大切な1000日間に赤ちゃんにしっかりと栄養を与えてあげることで、生涯の健康や将来の学ぶ力の基礎をつくります*1。
近年、ユニセフやWHOは、この期間の適切な栄養が将来の健康維持に重要であると提言し、国際的な取り組みを行っています。
また、日本でも妊娠前や胎児期の栄養状態の改善を念頭に入れた「妊産婦のための食生活指針」が2021年に改訂され、妊娠前から授乳期にかけた栄養摂取の重要性が提言されています*2。
*1:近年は、こうした疾患の発症リスクに加え、胎児期の成育環境が神経学的な発達にも影響する という知見が広まり、児の将来の健康や特定の疾患のかかりやすさは胎児期や出生早期の 環境が影響するという Developmental Origins of Health and Disease(DOHaD )の概念も注目されています。
*2:厚生労働省が発表している「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」では、胎児期の発育が十分でなかった場合、成人後に肥満、循環器疾患、2 型糖尿病などの生活 習慣病の発症リスクが高まる可能性があることが、多くの先行研究で報告されていることを紹介しています。
「人生最初の1000日」のコンセプトは、これからもっと日本でも周知されていくべきだと考えます。
言葉としてもわかりやすいので、妊活をされているカップルや妊婦さんに知っていただきたいと思います。受胎から2歳までの1000日は、生涯で一番大切な時期で、この時期の栄養が子供の将来にわたって影響をもたらします。
日本人女性、妊婦さんは、葉酸や鉄など多くの栄養素が不足しがちです。子供の健康のためにも、妊娠前から妊娠・授乳期間を通じて、栄養摂取を意識してもらい、必要に応じ積極的にサプリメントを活用することをおすすめします。
社会福祉法人 恩賜財団母子愛育会
総合母子保健センター 顧問
愛育産後ケア子育てステーション 所長
中井章人先生
※ バイエル薬品(株)から中井章人先生に依頼をし、頂いたコメントを編集して掲載しています。
Last Updated : 2023/Aug/24 | CH-20230726-11