妊娠おめでとうございます!
「妊娠した」と聞いた瞬間「私のからだはどのように変わっていくの?」「赤ちゃんはどれくらいのスピードで成長するの?」といった疑問でいっぱいのことでしょう。妊娠期間中に何が起こるのかは人それぞれですが、このページでは妊娠期間を3つに分け(初期、中期、後期)、それぞれの期間で起こることをご紹介します。
妊娠初期
正確な受精日を知るのは難しいため、妊娠日は直近の月経開始日から割り出します。一般的に排卵は月経周期の半ばに起こり、月経周期の前半の2週間は妊娠していませんが、この計算方法では前半の2週間も妊娠期間に含めて数えます。
直近の月経開始日から3週前後で卵子が受精すると、女性ホルモンの作用によって、からだに変化が現れ始めます。その結果、次のような症状を経験することがあります。
妊娠初期には、
女性の50~80%が、
吐き気や嘔吐などのつわりの症状を経験します
つわり |
|||||
吐き気や嘔吐などの症状は典型的な妊娠の初期症状です。「つわりが起こるのは朝だけ」というのは誤りで、人によっては昼夜を問わず起こります。つわりの症状は15週以内に消失することが多いのですが、妊娠中にわたり続く方もいます。 本サイトの妊娠中の栄養に関するページに、つわり症状の軽減に役立つヒントを載せています。なお、つわりの症状が重く、心配な場合は、医師に相談してください。 |
乳房の変化 |
|||||
乳房が大きくなり始め、痛みを感じるかもしれません。乳首は大きくなり黒ずんできて、目立ってくることもあります。 |
感情の高揚 |
|||||
女性ホルモンの分泌量が増えるため、普段よりも感情的になります。パートナーや友人にも理解してもらいましょう。 |
嗜好 |
|||||
特定の食品が食べられなくなったり、逆にどうしても食べたくなることがあります。からだに悪影響を及ぼすような嗜好の変化でなければ問題はありませんが、気になるようでしたら、かかりつけ医師、薬剤師、助産師に相談してください。 |
頻尿 |
|||||
妊娠初期には腎臓への血液量の増加と濾過能力の増進により、頻繁にトイレに行きたくなります。尿意をもよおしたときは我慢せずにトイレに行きましょう。 |
めまい |
|||||
時々めまいがするかもしれません。長時間立ち続けないようにしてください。また、座った状態や横になった状態からは、ゆっくり起き上がるようにしましょう。めまいがひどい場合は、直ちに医師に診察してもらいましょう。 |
便秘 |
|||||
食物の消化、吸収に時間がかかるようになるため、便秘が起こりやすくなります。 便秘を解消するためには、繊維質を豊富に含んだ食品を多く摂り、活動的な生活を送って、水を十分に飲みましょう。下剤の服用を検討している場合は、必ず医師に相談の上、服用の許可をもらってください。 |
食欲増進 |
|||||
胎児を成長させるという使命感から空腹を感じることが多くなるかもしれませんが、「2人分」食べる必要はありません。空腹を感じたら、果物やヨーグルトなどの健康的な食品を選んで食べるようにしてください。 |
妊娠中期
妊娠中期に入ると、つわり、乳房の痛み、疲労などが解消されてくるため、ほとんどの女性は妊娠初期よりも楽になります。しかし、いくつかの新しい症状も現れるため、それに備えておきましょう。
うずきと痛み |
|||||
身体を伸ばすと、脇と下腹部に軽いうずきや痛みを感じることがあります。また、体重が増えると腰痛やこむら返りが起こることがあります。これらの症状に効果のある、簡単な体操を医師に教えてもらいましょう。 |
鼻づまり |
|||||
妊娠中に鼻づまりの症状が現れることがあります。 |
歯ぐきの軟化 |
|||||
歯ぐきから出血しやすくなるため、口の中の衛生状態に気を配りましょう。歯みがきの際には力を入れすぎないように注意しましょう。 |
皮膚のうずき |
|||||
成長中の赤ちゃんがぶつかると、腹部の皮膚が伸び、うずくことがあります。妊娠線が生じるのを防ぐために、毎日保湿クリームを塗るようにしましょう。 |
静脈瘤(じょうみゃくりゅう)と痔 |
|||||
妊娠中は静脈瘤や痔が生じやすくなります。長時間立ち続けたり、座り続けたりすることを避け、座ったときに足を組むのは止めましょう。痔になったときは医師に薬を処方してもらいましょう。 |
おりもの |
|||||
この時期に帯下と呼ばれるサラサラとした白色のおりものが出るのは、めずらしいことではありません。おりものは膣を健康に保つために分泌されるものです。おりものの状態や色が心配な場合は、医師に診察してもらいましょう。 |
皮膚の変色 |
|||||
女性ホルモンの作用によって、顔や腹部に黒っぽいシミができることがあります。このシミは日光に当たると悪化するため、屋外では日焼け止めクリームを塗って皮膚をしっかり保護しましょう。外出の際には、長袖のシャツを着て、日焼け止めクリームを塗り、帽子をかぶりましょう。 |
妊娠後期
赤ちゃんはもうそこまで来ています。出産間近の数週間は、赤ちゃんの体重が増え続けます。狭いスペースで動き回るため、不快感が増すかもしれません。できる限り休息をとるように努めましょう。妊娠中期で現れた症状の他にも、次のような症状が現れることがあります。
お乳の漏れ |
|||||
乳首から初乳(出産後3日頃までに分泌され、母乳に切り替わるまでの間、赤ちゃんに栄養を与えるために乳首から出る液体)が漏れ始めることがあります。衣服にシミが残らないように胸パッドをつけましょう。 |
母体の準備が整うと、
出産に備えて子宮の軽い収縮を
感じることがあります
ブラクストン‐ヒックス収縮 |
|||||
母体の準備が整うと、出産に備えて子宮の軽い収縮を感じることがあります。これをブラクストン-ヒックス収縮と呼びます。不定期かつ断続的に現れます。収縮が強くなり、一定間隔で起こるようになった場合は、陣痛が始まった可能性もありますので、医師に連絡してください。 |
息切れ |
|||||
赤ちゃんに酸素を運ぶためにお母さんの肺は普段よりも多量の酸素を処理します。息切れを感じたり、呼吸が速くなったりすることがあります。 |
妊娠に関するその他のヒント
妊娠に備えて、さらに準備したいとお考えの場合は、このサイトの妊娠中の栄養に関するページと、生活習慣に関するページをご覧ください。お母さんの体調を整え、成長する赤ちゃんのニーズを満たすために役立つ情報が満載です。
※2024年1月 株式会社RJCリサーチ調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療関連診療科 150名
Last Updated : 2022/Mar/30 | CH-20220324-177